はじめての公共工事、調べながら進めた。
管工事の現場は長い。でも、公共工事はまた別の話だった。
図面の書き方からして違う。書類の出し方も、写真の撮り方も、何もかもルールが決まっている。ネットで調べて、先輩に聞いて、試して直して——そのくり返しで少しずつ形にしていった。
同時に改修工事と増築工事が走っていた。建築の進捗に合わせながら、こちらの段取りを組む。増築棟のダクトをどう納めるか、建築図とにらめっこしながら考えた。
Fig. 01 / 増築部のダクト納まり検討
建築と話し合って、納まりを決めた。
建築工事の担当者と何度も打ち合わせをした。「ここにダクトを通したい」「それだと梁にぶつかる」——そのやりとりの中で、増築部の空調ルートが少しずつ決まっていった。
現場でしか気づけないことがある。図面の上では通せても、実際の空間に入ると想定外のものがある。体で覚えた21年の経験が、公共工事の書類仕事とうまくかみ合ったとき、仕事が前に進む。
写真の撮り方も、図面の書き方も、書類の出し方も、全部はじめてだった。でも、まぁまぁ楽しかった。
— T.M / 管工事 21年
新しい仕事は、まぁまぁ楽しい。
21年やっていても、はじめてのことはある。むしろそれがいい。知らないことを調べて、できるようになって、次の現場に持ち越せる。
公共工事の書類仕事は大変だったけれど、終わってみれば「やってよかった」と思える現場だった。